黒川温泉物語 その3

平成12年12月4日新設

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 今回の温泉ブームは、正確には「露天風呂ブーム」です。いい内湯をもつ老舗の旅館でも、露天風呂がないと敬遠されるありさまで、競って露天風呂をつくりました。

 ガイドブックでは広く見えた露天風呂が、いざ行ってみると2人も入ればいっぱい、なんだこりゃ? あれは、超広角レンズで撮ったのか・・・ たまに、こんなことがありますね!

 取って付けたような狭い露天風呂をつくって「露天風呂有り」といって客を集めても、客は騙されたと思い二度と行かないし、口コミであそこはダメという噂、そして閑古鳥が鳴く、一度客が離れると、戻りません。

 ここ、黒川温泉の「露天風呂」は、いい湯鑑定団のお薦めナンバーワン。他の温泉街とは比べものにならないほどいい露天風呂がたくさんあります。


下川端通りパノラマ写真
左端が共同湯「穴湯」、橋の左側が下川端通り。紅葉が始まった秋の夕暮れ。


 野趣にあふれ、創意工夫に満ちた個性的な露天風呂が多いんです。24全部の露天風呂に入ると「パーフェクト賞」、15の露天風呂に入ると「敢闘賞」です。記念グッズやタオル、下駄などがもらえます。

旅館にしむらの女性露天風呂
黒川温泉 旅館にしむらの女性露天風呂。広くて湯量が多く、きれいです。左の下を田の原川が流れており、とてもいい眺め

これらの露天風呂は全て入湯手形を購入すれば、入ることができます。
日帰り客を宿泊客へ。
そして、幾つかに入湯したお客は、宿泊客のリピーターへ。
黒川温泉の努力は、お見事

下川端通り 温泉卵
湯けむりと温泉卵
湯本荘の夕食
入湯手形の客、客、客
湯本荘の夕食
共同湯「地蔵湯」
共同湯「地蔵湯」、湯けむりが立ちこめ、いい雰囲気です。

 黒川温泉でたった一つ不満に思ったのは、共同湯に入るときに100円を入れ、体で鉄柵を押して通ることです。海外の地下鉄をまねたのでしょうが、こんな不愉快な共同湯は、あまりお目にかかりません。

 人気がでて、タダで入湯する客がいるためでしょうが、これはいただけません。中に入ると、150円入れるように箱があり、何を考えてるんだろうと思いました。朝9時近くになっても朝日がまだ射し込まず、薄暗い共同湯に入り、ここの共同湯はダメだと思いました。

 鳴子温泉の共同湯「滝の湯」のような、いい共同湯をつくる意気込みを黒川温泉の二代目に期待したい!

 歴史のあるいい温泉街には、いい共同湯があります。残念ながら黒川温泉にはまだそれが欠けています。

風の舎(黒川温泉組合)
朝10時過ぎに、風の舎(黒川温泉組合)で帰りのバスを待つ風景

 共同湯を除けば、露天風呂、内湯ともに素晴らしい温泉街です。秋の紅葉は燃えるように美しく、とても人気があります。
次ページで黒川温泉へのアクセスをご覧ください。


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