アーサおじさんのデジタルエッセイ69
日本鑑定トップ | デジタルエッセイ目次 | 前に戻る | 次へ進む手紙が白樺の樹皮で届いたらどうだろう?ずいぶんロマンチックじゃないか。
なんだか堀辰雄の「風立ちぬ」など思い出してしまう。
昔は、軽井沢などは人の少ない高原町だった。
"サナトリウム"が有名だった。
行くのにも随分と時間が掛かった。
お土産は白樺樹皮の葉書などあったはず。
しかしこちらはお土産ではなく、本当の手紙。11〜15世紀の地層から出て来るらしい。
ロシアの中世都市ノブゴロドでは、よく利用されていたらしい。
白樺文書として発掘され、研究している人(V.L.ヤーニン)がいる。
偶然が重なると地中は「タイムマシン」となる。
当時のかの地の生活がありありと窺える貴重な資料となる。
ところで、日本の木簡はもっと出土され当時の記録が掘り起こされている。
新潟県の下ノ西遺跡から26センチの木簡が出土した。
奈良時代の役所の名前が書かれていた。
初めて発見されたものである。
当時、本籍地を逃亡した者たちを管理する役所であるという。
おそらく入国者管理事務所に近いものだろう。
それで役所の名前は「いまうかれびとのつかさ」という。
耳にはリズミカルに響くが、逃げに逃げ切れぬ役所の網の目がここにもある。
それぞれの理由で故国を離れた難民、彼らを「浪人(うかれびと)」という。
彼らからふたたび税をとりたてる役所である。
◎ノノ◎。
(・●・)。
「 さあ、一雨くるかなあ!