昨日は「花見の休日」であった。駒沢公園はジョギングはとても出来ない。
人々、犬、子供たちが溢れ、CDカセット、歓声、歌声が飛び交い、ペットボトルが散乱する。
ビールが零れ、コロロと転がっている。カラスは急降下しながら、弁当箱を狙う。
太陽を浴びて、花吹雪が舞い踊る。人にも鳥にも、何かが行き渡る花の季節。
かつて雨の日の朝。カメラを持って、駒沢公園に行ったことを思い出す。
誰も居ない。深いケヤキの影が白い空を蔽い、シンシンと雨の糸が降りていた。
人が居ない。犬が居ぬ(寒ぶ!)。ジョギング・ラインが雨の中に白く霞んで曲がって、消えている。
隣の大学のコンクリートの壁は、雨に濡れて黒ずんでいく。
テニスボールの壁打ちの跡が、まるく、まるく、幾つも幾つもスタンプのように残っていて、それを見る時だけ、『ポーン、ポーン』と音がする。もちろん頭の中でするということ。
「また、お会いしましょ」 2001年4月15日更新