アーサーおじさんのデジタルエッセイ321

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第321 プラドのコード(暗号)


 ダ・ヴィンチ・コードの話ではないけれど、スペインにあるプラド美術館の絵画の多くはバチカンと同じように、16、17世紀ごろのカトリック関連の宗教画が多いので、図像にもタイトルにも宗教的なコード(法規・信号)が溢れている。
たとえば「その男の子」とある場合、そこに描かれているのは、もちろんイエス・キリストのことである。
これはスペイン語では「エル・ニーニョ」と書いてある。
あれ、あの地球温暖化で起こる不安な気象現象の「エル・ニーニョ」と同じに聞こえる。
何故だろう。

 環境問題では、南米のペルー沖の海水表面温度が異常に高くなる現象が注目される。
これをスペイン語圏である当地でエル・ニーニョと呼び、そのまま英語圏にも取り入れられている。
少し調べてみると、実はちょうど12月のクリスマス頃に生まれる現象なので、そう呼ばれるということだ。
「生まれた後、世界を変えるかもしれない存在」というコードかもしれない? 幼児イエスを見て、鑑賞者は「かわいい」と言う。
愛らしさや母性は宗教に関係ない。
時代を超えるコードもまた、いろいろとあるものらしい。
                

             ◎ノノ◎
              (・●・)。

         「また、お会いしましょ」 2006年7月16日更新


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