アーサおじさんのデジタルエッセイ277
日本鑑定トップ | デジタルエッセイ目次 | 前に戻る | 次へ進むバスタオルの箱には、外蓋を開けると、内側にセロハンの大きな窓のある内蓋があるものがある。
これをもっと深い箱と組み合わせて横向きにする。
セロハンの窓を劇場のスクリーンに見立て箱の中に絵を描く。
椰子や棕櫚のような熱帯の原始林風にである。そして背後に煙を吐く火山をいくつも描く。
別の紙に恐竜を描く。
剣竜やプロントザウルス。
プテラノドンそしてティラノザウルス。
描きあがると切り取って箱の中に立てる。
これで恐竜時代のジオラマ(立体再現模型)の出来上がりである。
小さい頃に何度も作った記憶がある。
ジュール・ベルヌ原作の「地底探検」の映画に出てくる恐竜にドキドキしながら興奮した。
するとまたジオラマを作る。
のぞき窓を小さくして一人でしか見えないジオラマも開発する。
奥までぎっしりと恐竜が立体的に棲んでいる。
「ジュラシック・パーク」のスティーブン・スピルバーグもきっと同じような気持を持ってCGの恐竜が登場する映画を作ったのだろう。
絵はイメージを再現する。
映画はそれをスクリーンに再生させる。こんどはDNAでの生命再生だろうか。
規模がだんだん大きくなるが、幼い少年の手で創造される紙の箱のジオラマはそれに負けない大きな異世界だった。
「また、お会いしましょ」 2005年8月28日更新