アーサおじさんのデジタルエッセイ266
日本鑑定トップ | デジタルエッセイ目次 | 前に戻る | 次へ進む航空記念館という展示館がある。
そこに巨大なスクリーンを持つ映画館があって、オリジナルの科学映像を上映している。
その日は「ロボット」に関するものであった。
いろいろ出てきたがひとつだけ思い出す。
それは長い間、「歩く」という行動が、科学者に分からなかったのだ、という話である。
人間はいつも簡単に歩くことをしている。
しかし、それを機械の信号に置き換えようとすると、なかなかよく分からないという。
だからどういうプログラムにしてよいか分からないのだ。
誰かが毎日、研究した。
人はどうやって前へ進むのか?
そうして、重心の研究を重ね、人が重心を移動して「前」へ倒れようとするその瞬間、どちらかの足を前へ出して、倒れるのを防ぐ運動であることが分かったというのだ。(映画でそう言ったかどうかは、定かではないが)すごい。
翻訳するとこうなる。
人は生きていくと、倒れそうになる。
しかしそれを自身の力で踏ん張れば、前方に進むのだ。
「倒れようとする人こそが、前へ進める」これが歩くという人間の行為の秘密らしい。
ロボットが人間に近づくためには、挫折しても踏ん張ろうとしなければならない。
自分を超えようとする意志が必要らしい。頑張れ、アトム。
「また、お会いしましょ」 2005年6月12日更新