アーサーおじさんのデジタルエッセイ164
日本鑑定トップ | デジタルエッセイ目次 | 前に戻る | 次へ進む先輩の一人がやってきて、隣の椅子に座る。
サラリーマンだが、ちょっと違う。
南米の赤道直下にエクアドルという国があって、そこから太平洋に向けて白い空をしばらく飛ぶと、「ガラパゴス諸島」がある。
彼はそこに5〜6度行ったことがあるのだ――しかも仕事で。
ながながと旅をし、Tシャツで暮らす。
夕方には暑い太陽の下でビールを飲む。
そういう日々の間に仕事を挟み込む。
時計はあんまり要らないかも知れない。
太陽の位置と色で、時の移ろいを感じないということは決してないからだ。
キラキラの朝が来る。
昼寝をする。
太陽が落ちる。ビールを飲む。仕事は、なんだったっけ。ま、いいや。
僕は『ガラパゴス島』に憧れている人間。
遠い世界だからだ。そしてちょっと根拠があるのだが、僕の遠縁の先祖が日系人で最初にガラパゴスに行った人間らしいのだ。
その人の考えた事を僕も考えてみたいものだ。
確かこの近くには、『アホウドリの糞』だけで出来た島もあるはずだ。
真っ白でフカフカ、マシュマロの島であるという。
そこは島自体が醗酵して熱く、窒素肥料を露天掘りで出荷できる重要な島として領土の奪い合いもあったとかいう。
海の中に白いキノコのように浮かんでいるのだろうか?
その上空を密集したアホウドリが舞っている。
うらやましい。何かのきっかけで、そんなところに僕は行くことができるだろうか?
◎ノノ◎
(・●・)
「また、お会いしましょ」 2003年6月8日更新