アーサーおじさんのデジタルエッセイ125

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第125話 モンスーンの竜


大きな、大きな体をした竜のような風が、目の前をどう、と抜けて一気に青空のほうに飛んでいく。竜の腹が私の顔や公園の大きな樹木達に触れ、、ぶるんぶるんと揺れて波打つ。

堅い透き通った鱗がバラバラとそこら中に飛び散る。

木の葉が舞って鉛筆のように転がる。都心の空は久しぶりに晴れ上がり、異次元の街が浮かび上がる。

その空は、田舎の空。あるいは30年ばかり前の日本の夏の空ではないか!

人の影も、日傘の中の顔も、古い写真の光に包まれてパキパキと爽やかではないか。

言葉の海へ


それとも、アジアのモンスーンの風に乗って、モンスーンの光までが飛び込んで来たのだろうか。

居ながらにして、夏のアジア旅行があっちから飛び込んで来たわけか。

ビルのガラス窓は東洋の猫目石=キャッツアイのように縦縞の輝きを発する。

今日という日の検索ワードは「モンスーンの風」であり、様々な日が検索エンジンに引っ掛かって浮かんで来る。


             ◎ノノ◎
             (・●・)

         「また、お会いしましょ。」2002年8月25日更新


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