温泉日記2 千曲館 平成18年1月1日更新
長野県戸倉上山田温泉・千曲館 (平成17年12月12日、13日)
信州・戸倉上山田温泉千曲館より内湯「二泉の湯」リニューアルに伴い食事処、客室 を7月に新・増設した旨の便り。
12月12日長野新幹線で信州に向かう。
上田駅で「しなの鉄道」に乗り換え、まず屋代駅で一旦下車。
上山田温泉への最寄駅は戸倉駅だが、チェックインまで時間があるので宿場町の風情 を残す稲荷山地区の散策と三百年の歴史のある老舗そば処「つる忠」の「おしぼりそ ば」を食すため。辛み大根を使ったしぼり汁が絶品の更級そば。
しぼり汁をいっぱい付けて食べると、爽やかな辛みが口いっぱいに広がる。辛みがきつく感 じる向きには自家製味噌とそばつゆで調整。また野沢菜のしゃきっと凍ったような本物も堪能した。
店を出たころから雪が散り始めた。
急ぎ屋代駅まで戻り戸倉(駅)をめざす。戸倉駅から坂井銘醸の酒蔵見学がてら上山 田温泉まで歩いた。
戸倉上山田温泉は明治の開湯以来50以上の源泉が掘られ、自家源泉を持つ宿も珍し くなく、共同湯にさえ豊かな湯が掛け流されている。
千曲館も自家源泉を3本持ち「二泉の湯」は、泉質及び色の異なる二つの源泉が接す る二つの浴槽に各々そそがれ、同時に本物の二泉に浴することができる珍しい風呂で ある。
さて風呂を説明。大浴場:象山の湯(男)、須磨子の湯(女)、大正ロマンの湯(男)、 飛泉の湯(女)。露天風呂が男女各1。
泉質は単純硫黄泉、硫化水素臭、色は淡い白濁、天候により色は微妙に変化。肌に しっとりする美人の湯。
料理は牛しゃぶ、地の物、季節の物を主とした創作料理で、いずれもおいしい。朝食 は品数が多く、特にエノキの梅和えと椎茸三昧の佃煮は、ここ独特の珍味であった。
なお、千曲館は、書家として有名な会津八一が静養と旧知の人々との親交を深めるた めに愛した宿である。
それは宿のフロントに飾られている看板「千曲館」の格調高い篆刻が物語っている。
交通:長野新幹線 東京から上田まで1時間20分。
上田から戸倉まで「しなの鉄道」15分、戸倉駅よりタクシーで5分。
車:中央道・長野道「更埴」IC→R18利用、20分。
関越道・上信越道「坂城」IC→R18利用、15分。
温泉作家 簾田彰夫(★★★★)
遊子 【千曲館】
〒389-0821
長野県千曲市上山田温泉1丁目
電話026(275)1111