いきなり、いつもは動いていないビッグ・クライアントからの依頼で、ほんの数日で企画書を作らなければならないことになった。
			話を聞くと少しおかしい。
			条件が曖昧だ。営業の顔も"曇って"いる。
			
			『ははあ、ボランティアの資料提供だな…』しかし、断れない。
			徹夜で間に合わせなければならない。
			
			目的地が見えない。
			
			それを決め、しかし間違ったら傷になる。「やれない」と言うことはできない。
			表向きは"仕事"である。
			社内に理解を求める道はない。
			いずれ上から、提案の"成果"を問われる時がくる。利用されている…かもしれない。
		
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夢を見た。
			
			−急な坂道で自転車を押している。何だかたくさんの荷物を載せている。着いところは人が大勢立っている断崖である。
			
			その崖下は深い森である。縁に押しやられる。
			柵があるが、根元が壊れている。
			崖から少しでも離れようとすると二人分の男の手が強い力で、私の体を押し留める。
			
			夢は正直で、体が感じている通りの状況を再現する。
			
			春は眠い。
			
			今朝は眠いが、昨日、とりあえず誰にも傷をつくらず提案を終えることが出来た。
			
			夢の中で、並んで自転車を押している人もいた。
			
			自分だけが苦しいわけではない、ということ。
		
            ◎ノノ◎。 
						            (・●・)。
   「春なのに、クラいなあ」  2001年3月17日更新