アーサーおじさんのデジタルエッセイ443
日本鑑定トップ | デジタルエッセイ目次 | 前に戻る | 次へ進む ちょっとした旅行や出かけるときに、本を持参したいと思う。
			しかしあまりに大きな書物は重いし嵩張る。
			何冊くらい読めるだろうか? ちょっと頭で計算する。
			 これが当たった試しがない。
			いつも戻ってから、ああ、全然読めなかったと後悔する。
			平均して読める分量の百倍を持参している。
			しかし仕方がない。
			滞在中に読みたい瞬間があり、たった一行、それで安心することがある。
			そういう心境の受け皿が欲しいのだ。
			 読む行為と同じように、書く行為も切ない。
			どんな実力のある大作家でも、書くときは一文字ずつである。
			ある瞬間に、二つの文字が書かれることはない。
			そもそも人生に似ている。
			体一つの人生は、一日一瞬ずつしか生きていけないものだ。
		

 どんなに大長編の物語でも小説でも、一文字ずつしか書けない、読めない。
			そう、これは誰でも同じなのだ。
			偉人は同時に幾つもの人生をこなすわけではない。
			だから勇気をもって、今日をせっせとこなそう。
			今やっているその仕事をきちんと続けていこう。
			ときどき紐でうまく綴じよう。
			タイトルも付けてみよう。
			タイトル次第で本になる。
			              ◎ノノ◎
			              (・●・)
          「また、お会いしましょ」 2009年4月12日更新