アーサおじさんのデジタルエッセイ26

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第26話  海の謎


  ハマグリの吸い物は青く透き通る。
あんなに小さな入れ物の中で青く見せる要素はなんだろう。青い海の顔料を体の中に持っていたのか? でも海の水はいくら掬っても青くは見えない。そしていくら泳いでも体が青く染まってしまう事もない。

海は空と雲とセットである。と思うことがある。海の色は空の色で決まる。また雲の色でもある。青空の色を拾って青く輝く海。雲の下では白く光る。

  闇夜には海は黒々。月が照れば銀色に輝く。海には本体の色がない。海の水がどのくらい集まれば「青い色」が生まれるのだろうか。白い砂の上で海はエメラルドグリーンに光る。やはり青いのだ。

 鯛は染まりにくく、鯖やマグロは青く染まる。海に潜る人は蒼ざめて病人のようにすがすがしい。青空の顔料が落ちて溶けこむのだろうか。 太陽の光は赤い色に違いない。長くその下に居ると人は赤くなってしまうから。
   

           ◎ノノ◎
          (・●・)
 
    「君は、青派、赤派?」  2000年9月13日


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