アーサーおじさんのデジタルエッセイ214
日本鑑定トップ | デジタルエッセイ目次 | 前に戻る | 次へ進むとつぜん、7年ぶりくらいに知人から電話があった。
今、沖縄に住んでいると言う。もう4年になるんだと言う。
オンナソンのイゼナ島に何年かいた。
船が出ると、もう何日もやって来ないそうだ。
憧れの沖縄だったけれど、初めて淋しさに涙したのだと言う。
電話口では想像に限界がある。
島はどこもかしこも人のいないビーチである。
気が向けばいつでも海に飛び込める。
水着は必需品ではない、と言う。
暫くしてから、パウダーのように細かい塩が送られて来た。
ビニールの袋を買ってきて、会社の同じ部の人々七人で分けた。
住んだことのない土地の塩。
白さが目映い沖縄の太陽の光を表わしているようである。
テレビやパソコンのモニター画面にうっかり水滴を掛けると、キラキラと原色に光るのが見れる。
ルーペで拡大すると一層はっきりと原色が見える。
沖縄の光はそういった太陽や海の原色を含んでいて、それが塩の中に織り込まれているのではないか。
今度よく見てみよう。
嘗めてみよう。
味も、きらきらしている原色なのだと思う。
「また、お会いしましょ」 2004年5月23日更新