アーサーおじさんのデジタルエッセイ184
日本鑑定トップ | デジタルエッセイ目次 | 前に戻る | 次へ進む沙羅双樹の下で、お釈迦さまは、右脇を下にして横になられたそうだ。
どうしてだろう。ちょっとばかり謎だった。なぜそのことが強調されるのだろう。
昨日つけたテレビでたまたま、タクシーの運転手さんがストレスや不節制によって起こる食道炎の辛さを語っていた。続いてお医者さんが、予防や対策について語る−−−「不節制に気をつけて、お腹(胃)をベルトで圧迫しないよう、そして寝る前には食べない。横になるなら右側を下にして」と。胃の形は非対称で、左側を下にすると流れが逆になる。ちょうど倒したコップの水のように、食道から胃に入ったものが、緊張を失った噴門から戻る恐れがある。そうすると胃液が食道を侵し、強い胸焼けがする。この現象が慢性化すると『逆流性食道炎』となる。
そうだったのだ。こんな世界のこと、見えない世界のこと、なかなかピンと来ない。胃カメラが出来てから、少しはイメージが掴めるようになったかもしれない。見えないものは沢山ある。人生や人の行うことの意味。不幸や幸福。死んでから人はどこに行くのか。それでも長く生きると、青年の頃に分からなかった事でも、だんだん分かる事がある。ま、その分、興奮しなくて楽しみも減るみたいだが。
昔、インドのお釈迦さまは、そんな事柄が見えるようになったらしい。だから、胃の内容物の流れも見えていたのではないか。どうだろうか。
「また、お会いしましょ」 2003年11月2日更新