NPOである『ネパール母の家』では、ネパールの田舎からインドに騙されて売られる少女を未然に防いだり、危険を承知で、実際に夜の都市に潜り込んで救出のてだてを模索したりしている。
このスタッフは、かつてこの団体に売春宿から救われた女性達である。
ネパールの"マザーテレサ"とも言えるニルアラさんは、実体が分かっていても動かない政府を「彼らは会議ばかりやっている。私は救いに行く」と言っていた(NHKスペシャル)。
この言葉を聞いた時、私は政府とNPOの違いに気が付いた。
(1). 政府は"自分が動かないために"組織をつくる
(2). NPOは"自分が動くために"組織をつくる
ということだった。
村々でチラシを配る時も一枚一枚手渡して「読んでね!」声を嗄らす。渋谷のティッシュ配りみたいに"減らす"のが目標ではない。課題に立ち向かう時のこの態度は、すべてのお話に共通する「分け目」かも知れない。
本当に他の人々の力を必要とするのは、"逃げる"時ではなく、"自分で動く"時だろう。
「ありがとう」と声を出して相手に感謝できるのは、いずれの場合だろうか、ということ。
◎ノノ◎
(・●・)
「ありがとう」あなた 2000年6月28日