アーサーおじさんのデジタルエッセイ143

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第143話 鶴の恩返し


昔の民話というものは、実は単純なマナーを教える道具なのではないかと、僕はしばしば思う。

「鶴の恩返し」という民話も、『やたらに女性の部屋を覗くな』というメッセージではないだろうか。

だって、鶴の姿を亭主に見られたからといって、鶴が別れなければならない理由にはならない。

ゾンビならともかくも、鶴である。何年も一緒に暮らし、子供もいるんじゃなかったか。

「へえ、君って鶴だったんだ!(かっこいい)」。

でも、着替えや大事な仕事場をやたらに覗いてはいけない、ということが昔の原始的な人(特に男性)には伝わらなかった。

だから民話が必要だったんだろう。

しかし、最近ちょっと変だ。

満員電車で窓際の女性の肘がごそごそしているので、女性の痴漢じゃないかと思えば、窓ガラスを鏡代わりに化粧していた。

また、目の前で、付け睫毛を片方つけて、渋谷で降りた女性もいた。

勿論、ぐいぐいとアイスクリームを掬う器具みいたいなもので丸みも付けていた。

女性の変身は「秘密」ではなく、「技術」になったのか。

やっぱり男は見て見ない振りしているしかないのかな。


             ◎ノノ◎
             (・●・)

      「また、お会いしましょ」 2003年1月13日更新


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