温泉日記31 貝掛温泉 貝掛温泉館 平成13年11月10日更新

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新潟県貝掛温泉 貝掛温泉館 平成13年10月14〜15日

 貝掛温泉は新潟県清津川上流、奥湯沢に湧く秘湯である。
開湯は古く、鎌倉時代。戦国時代には上杉謙信の隠し湯といわれ、江戸時代からは、「目の温泉」として 多くの人々が訪れた歴史のある温泉である。

 交通は湯沢からが通常ルートであるが、今回は群馬県側から国道17号を通り三国峠越えの道を採った。

途中の紅葉を期待したのだが、やはり一寸早かった。
10月末頃が最盛期か?
三国トンネルを経て二居(ふたい)の宿(ここには日帰り温泉「宿場の湯」がある)を右に見、二居トンネルを過ぎると左手道路脇に「貝掛温泉」の大きな看板が現れる。

貝掛温泉全景

左折ししばらく行くと急坂、しかも狭い。5分ほどで展望が開け、眼前に清津川の清流と貝掛大橋。この橋を渡った対岸の彼方に建物が見えるが、この大橋が300メートルはあろうか長い橋だが幅は車1台やっと。当然すれ違いは不可能。

周囲の景色を見る余裕も無く橋を渡ると、一本道がそのまま貝掛温泉館へのアプローチ。
宿は庄屋造りで田舎風と聞いていたが、どちらかと言えば戦国時代の館、あるいは砦といった感じの堂々たる造り。

湯小屋

 湯は内湯大浴場(男:源泉風呂1、加熱風呂1、女:源泉風呂1、加熱風呂1)と露天風呂(男:源泉風呂1、加熱風呂1、女:源泉風呂1)。

大浴場は天井が高く太い梁を組んだ重厚なつくりである。

また、露店風呂は岩づくりで鬱蒼とした木々に囲まれ、まさに秘境の湯。


露天風呂:男 露天風呂:女
露天風呂:男 露天風呂:女

湯は含土類食塩泉無色透明、ホウ酸を多量に含み、源泉のあぶくで目を洗うと白内障や眼底出血、眼精疲労などに効能がある。

内湯、露天風呂ともに飲線可。

目洗い、飲泉どころ

湯は含土類食塩泉無色透明、ホウ酸を多量に含み、源泉のあぶくで目を洗うと白内障や眼底出血、眼精疲労などに効能がある。


泉温38度、湯口から注がれる湯は白い泡となって湯船に流れ込む。湧出量は毎分648リットル。一軒宿としては多い湯量である。

肌触りは軽く、湯上がり後の乾きが早く爽快。

夕食は懐石風田舎料理。竹筒豆腐、湯葉饅頭、鯉のあらい、鯉こく、いわなの塩焼き、香のもの、野菜の煮物、もずく酢、あけびのつる、ちまき、蓮根の天ぷらなど13種。ご飯は魚沼産こしひかり。

新潟県南魚沼郡湯沢町三俣686 電話0257−88−9911 入浴料1200円 AM10:30〜PM1:00 宿泊11,000円〜。

貝掛温泉地図

交通:上越新幹線越後湯沢駅からバス25分、貝掛温泉入口下車徒歩10分。

車:関越自動車道湯沢インターからR17経由12Km。


日本温泉案内、大日本雄弁会、講談社 昭和5年発行によれば、「・・・・湯沢から三國街道を三里登ると、この温泉場に着く。地は清津川の左岸にあって、勝沢川(カツサ川)の落口に当たり、風景もよい所である。浴後清流に吟じあるいは幽谷に逍遙するなどは仙境の尚羊を思はしめる。・・・・」

旅館経費旅館一軒宿泊料一泊一円50銭から2円50銭まで滞在入浴客はおおむね自炊制で、室料その他一切で一日1円2,30銭くらいとなっている。


温泉作家 簾田彰夫(★★★)


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