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日本で出版されたレオナルド・ダ・ヴィンチの研究書を紹介します。
1.レオナルド・ダ・ヴィンチの手記(上・下)(
★★★★★)
杉浦明平訳 岩波文庫 1954(昭和29)年12月5日 上巻:定価570円293頁、1958(昭和33)年6月25日下巻:定価700円、270頁。
レオナルド・ダ・ヴィンチの厖大な手稿からさまざまな言葉を翻訳。訳文もすぐれており、これを超えるアンソロジーはいまだに日本では出版されていない。
2.レオナルドの手稿、素描に関する基礎的研究(
★★★★★)
裾分一弘著 中央公論美術出版 2004(平成16)年11月25日 定価65,000円 研究編538頁 資料編275頁
日本におけるレオナルド学の泰斗によるレオナルド研究の集大成。レオナルド学を志すへの最良の基本書。手稿・素描・素画の内容、年代、資料としての価値、収蔵機関などを網羅。但し、値段が高すぎます。
3.イタリア・ルネッサンスの芸術論的研究(
★★★★★)
裾分一弘著 中央公論美術出版 1986(昭和61)年2月25日 定価19,570円 540頁
日本におけるレオナルド・ダ・ヴィンチ研究書の中で最もすぐれたもです。レオナルド学を志すへの最良の基本書。但し、値段が高すぎます。
4.レオナルド・ダ・ヴィンチの「絵画論」攷(
★★★★★)
裾分一弘著 中央公論美術出版 1977(昭和52)年2月10日 定価2,781円 197頁
レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画論の詳しい研究書。日本の絵画論研究かいかにすぐれているか、目のことを言葉で伝える本。
4.レオナルド・ダ・ヴィンチ [手稿による自伝](
★★★★★)
裾分一弘著 中央公論美術出版 1983(昭和58)年7月25日 定価3,500円 172頁
レオナルド・ダ・ヴィンチの手稿(ノート)による自伝。読者はレオナルドの言葉の深みを知ることができます。(品切れ)
裾分一弘著 中央公論美術出版 1984(昭和59)年11月21日 定価3,000円 199頁
日本のレオナルド・ダ・ヴィンチ研究の第一人者が綴るレオナルド研究物語。読み進むうちにレオナルドが好きになる名著です。
6.レオナルド・ダ・ヴィンチ
全絵画作品素描集(
★★★★★)
フランク・ツォルナー著 タッシェン・ジャパン 2004(平成16)年発行 定価25,000円+税 695頁 日本語訳Reiko Watanabe, Chiba & Akira Morita
全絵画作品と素描の一部663点を大型のカラー図版で掲載。カラー印刷が良質で、これほどの素描・素画を1冊に収録したものは今回が初めてである。とても鮮明で、美しい素描集としても楽しめるお薦めの本。
大きな書店でもほとんど取り扱っていないので、直接注文すると送料無料で入手可能。池袋のジュンク堂書店では常時在庫販売しているが、重くて持ち帰りは難しい。よくヤフーのオークションに定価より高くでていることがあるが、現在も在庫があり版元やジュンク堂に問い合わせて購入したほうがよい。(タッシェン・ジャパンの電話03-5778-3000、住所:東京都港区南青山5-11-23)
加茂儀一著 小学館 1984(昭和59)年4月10日 定価8,800円 352頁
レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯と手稿や素描を多くの図版入りで詳細に解説。終生レオナルドを敬愛した著者の心が伝わる絶筆の名著(絶版)。
8.下村寅太郎著作集第5巻「レオナルド研究」(
★★★★)
下村寅太郎著 みすず書房 1992(平成4)年8月10日 定価8,200円 654頁
レオナルド・ダ・ヴィンチに関する哲学的論究の唯一の書。
久保尋二著 美術出版社 1972(昭和47)年10月10日 定価2,900円 378頁
レオナルド・ダ・ヴィンチを学ぶための入門書(絶版)。
久保尋二著 平凡社 1999(平成11)年1月19日 定価4,800円 361頁
田中英通著 新潮社 1999(昭和53)年6月30日 定価1,800円 367頁
レオナルド・ダ・ヴィンチを学ぶための入門書(絶版、講談社学術文庫で再刊)。
セリジュ・ブランリ著 平凡社 1996(平成8)年3月18日 定価6,400円 529頁
レオナルド・ダ・ヴィンチについて小説を読むように面白く理解させてくれる本であるが、本の価格が高すぎるのが欠点。
13.レオナルド・ダ・ヴィンチの絵畫論(
★★★★)
杉田益二郎著 アトリエ社 1941(昭和16)年11月20日 定価5円80銭 325頁
ジャン・ポール・リヒターの名著「The Literary works of Leonardo da Vinci」初版第1巻の唯一の和訳。この本が出版された時には既に原著第二版が刊行されていた。60年後の平成12年に至っても第二版の翻訳書がでないのは、如何に日本のレオナルド学者のレベルが低いかの証明ではないでしょうか。
14.レオナルド・ダ・ヴィンチ(フィレンツェ時代
★★★★★)
茂串茂著 日伊協会 1944(昭和19)年1月25日 定価6円50銭 331頁
戦前の日本におけるレオナルド研究の最高峰、これを越える研究書が三十余年後の裾分氏による諸著作であり、この二人と杉浦民平氏による岩波文庫「レオナルド・ダ・ヴィンチの手記」が日本のレオナルド・ダ・ヴィンチ学の基礎を形成したといえます。
15.レオナルド・ダ・ヴィンチの世界像(
★★★★)
田中英道著 東北大学出版会 2005(平成17)年3月3日 定価6,000円 397頁
第1章 「三王礼拝図 」と二重人物像、第2章接吻する幼児キリストとヨハネ、第3章 「神 」と 「愛 」、フィチーノとレオナルド、第4章 「モナ・リザ 」とは誰か、第5章 「モナ・リザ 」の背景と山水画、第6章 「スフォルツァ 」騎馬像の復元、第7章幻の壁画 「アンギアリの戦い 」と 「カッシナの戦い 」の復元、第8章 「醜さ 」と 「恐ろしさ 」の探求、第9章レオナルドの水力デッサン、第10章レオナルドとしゃんポール宮、全絵画作品・カタログ・レゾネ、英・伊語9論文。
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