アーサーおじさんのデジタルエッセイ585

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第585 偉そうな人びと


 ある条件を与えると、まるで当たり前に与えられた権利であるかのごとく周辺の者を怒鳴ったり、実に凡庸な正論で責めることが出来る人びとが存在する。
まことに「あんたに言われたくねえよ」と返したくなるようなシチュエーションなのである。
友人と話あったが、観察するところでは団塊の世代のほんの少し上の人びと(おっさん)に多いということである。
 株式会社では年一回総会というものが行われて、そこでは問題児がいる。
これはブラックリストなどに書かれていたりして、要するに、同席の多くの参加者にとって「歓迎できない」ことが好きな人がいるということである。
恐ろしく「建設的な意見」が出されるが、どう見ても建設的にはならないのが不思議である。
口角泡を飛ばして激するところは、黒い街宣車のスピーカーの勢いにも似ている。
防音装置を外して走る暴走バイクにも等しい。
それは極度に幼児的な「自己認知」の要求であると思われる。

 久々に出くわしたこの光景の場は「マンション管理組合総会」であった。
住民の幸福を考えてくれる彼らは、時間を持て余したおっさんのグループである。
自分の心中のドーベルマンが吠えるのを抑えることができないのだ。
あるいは吠えると、後でおいしい餌がもらえと思うのだ。
 「こう、言ってやったんだ!」 アフターに披露するそんなセリフで誰が感心するものか。
文化的洗練度の荒廃をさらすだけではないか。
こちらも同じ立場の住人でしかない。
いい迷惑である。
 「では、あなたが管理組合をやってくれ」と言えばいい、と知人は教えてくれるが、要するに同じ土俵に乗って、噛み付き合うのがわれわれの目標ではない。
マックやコンビニで、店員さんが頭を下げるからと言って、住人が住人に同様にいばれるはずがない。
こちらは何もお支払いの対価をいただいてはいないし、第一店員に威張るのは、やっぱりそういうおっさんなんだろうと思う。
でも間違いなく「寂しい」おっさんの暴走族現象なのだろう。

               
             ◎ノノ◎
             (・●・)
               

         「また、お会いしましょ」   2012年4月14日更新


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