アーサーおじさんのデジタルエッセイ492
日本鑑定トップ | デジタルエッセイ目次 | 前に戻る | 次へ進む 通常は、馬が10数頭いて出発点とゴールがあります。
馬名が書いてあって、何が出たとか遅れたとか、直線に入って抜いたとか中継のアナウンサーが叫んでいます。
そして数分間で決着がつくわけです。
「わーい、勝った、買った、飼った」とそれぞれに喜ぶわけです。
でも、どうもヘンな競馬、つまり競争を競うものがあるのですね。
それによると、馬の数が無限大、膨大な数の馬が地平線の果てまで広がって走っている。
どどっ、どどっ、どどっ、どどっ、どどっ。そして、ゴールが設定してなくて、 アナウンサーは適当な瞬間に発言するわけです。
「あ、今28431番馬が先頭です。続いて99946682156番馬が追い上げています。
でも2キロばかり横にいる、15686がすごい勢い!あ、もう追い抜いて、手前の89156か15687917番が下がってしまう、これは確か27週前には先頭でした!」
と、まあ、そういうアナウンスをしています。
夜も朝も続きます。
見ている人は疲れるので、ちょっと休んだりしていて、目が覚めると、「あ、しまった先頭集団が368組も入れ替わっている」、とか驚いています。
どうして馬数が無限大かというと、いつ参加してもいいし、いつ脱落してもいいからなんです。
第三コーナーなんてあるのか、ないのか?別に直線に走らなくてもいいし、横切ってもいいらしい。
でも間違いなく、命がけで競争している。
日経新聞を開いてください。
株価欄のところにすごい数の馬名が書いてあります。終わりはありません。
明日には、明日の走行状況があり、そこで勝負する人が山ほどいるのです。
ゴールは各人が勝手に決めればいいのです。儲けるとやめられませんね。
株価ページ以外を開いてください。
そこにも、馬達の調子や活躍が書かれていて参考になります。
新製品を出すらしいとか、中国市場で話題になりそうだとか、ユーロが下がって購買力が落ちて、生産に響いているとか、廃棄物汚染で地元と争うとか、M&Aで馬主が画策してるとか、商標にクレームが付いたとか、配当に響く様々な情報が満載です。
こんな競争の情報ばかりで、一杯になった新聞が経済の新聞だと思えてきます。
当競馬ファンの皆様はほんとうに大変だと思えてきます。
◎ノノ◎
(・●・)
「また、お会いしましょ」 2010年4月30日更新