アーサーおじさんのデジタルエッセイ451
日本鑑定トップ | デジタルエッセイ目次 | 前に戻る | 次へ進む インフルエンザが拡散している。
			しかし、新聞に現れない。
			街でもそういう気配が見えなくなる。
			世界はもとの流れに戻っていくようだ。
			 僕らの世界で「新しい出来事」が生まれ、恐れられても、その後、受け入れられて「当たり前」になると、ニュースにはならない。
			それは日常のマナー、生活に組み入れられて静かに落ち着く。
			もう外部には分からない。
			 こういうことはこれまでもたびたびあった。
			昨年は世界経済破綻が新聞とテレビを賑わしたが、現実の深刻さとは無関係に、年末前に報道は下火になった。
		

 桜島が噴火して灰が降る長い期間、鹿児島ではコンタクトレンズなど着けている人はいない、それは常識だ、と目をやられた旅行者が目医者に笑われた、という話を聞いた。
			今でもそうなんだろうか?
			 北海道では、雪掻きを怠ると、家が潰れる。
			だから毎年、何人かが潰されて死んでいるのだと聞いて、驚いた。
			当たり前だと。
			 スペインの都市では相変わらず、失業率は増えているに違いない。
			私が昨年通ったバレンシアの語学学校も、5月に閉鎖された。
			窃盗は日常で、そういう人たちもちゃんと市民として暮らしている。
			彼ら行きつけのバーもあり、そこでは「仕事」はしないだろう。
			 よいも、悪いも、受け入れられて薄められて、世の中が出来ているのである。
			              ◎ノノ◎
			              (・●・)
          「また、お会いしましょ」 2009年7月5日更新